東京新聞・言いたい放談 「庶民の底力」 (2013・12・4)

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東京新聞 「言いたい放談」 2013年12月4日(水) 朝刊放送芸能面
に掲載

安倍政権が衆議院で特定秘密保護法案を強行採決した。そして追い打
ちをかけるように参議院での成立を十二月六日まで、と目論み、参議院
の初日からまたしても強引に攻勢をかけている。与党は私たち庶民を甘
くみている。しかし全国でこの法案に反対するアクションが取られてい
る。一つ一つの地域では小さいかもしれないが、それらを合わせると大
きなうねりが生まれ、盛り上がっている。

北陸の金沢では反対する市民がみぞれ模様の中、テントで座り込みを
始めた。札幌でも大阪でも京都でも九州でも、全国津々浦々で普通の市
民がこの法案の危険性を察知し、声を挙げている。憲法九条を守る市民
グループが全国に三千以上ある、脱原発を呼びかける「さよなら原発」
署名も八百三十七万人に達した。市民だけではなく多くの地方新聞がこ
の法案に真正面から反対の社説を掲げている。反対と批判の声は大きく
なるばかりだ。

この法案が成立すれば、事故を起こした原発の内実も、政府の不正も、
憲法違反的な政策も、人権を踏みにじるような行為も告発が不可能にな
ってしまう。それは戦争ができる国へ直結している。議論を尽くす時間
をまずは確保すべきだ。必要なのは秘密保護法ではなく情報公開を阻む
官僚や政治家を罰する法律だ。今こそ庶民の底力の発揮どころなのだ。

(映像作家)

次回掲載は12月18日です。

どうぞお楽しみに。